裁判で決まる死後の世界と49日 | ときめきメキキ

裁判で決まる死後の世界と49日

お盆の時期ですので、仏教のお話をいくつか書こうと思います。
まずは(仏教における)死後の世界と法要のお話から。

死後の世界は裁判で決まる

天国、地獄というのはよく知られていますが、仏教では6つの世界(六道)があり、生前の行いによって裁かれ、どの世界に生まれ変わるかが決まるとされています。

《六道》
●天道 :天人が住む世界
●人間道:人間が住む世界
●修羅道:阿修羅が住む世界
●畜生道:牛馬など畜生の世界
●餓鬼道:餓鬼の世界

●地獄道:その名の通り地獄

上から下に行くにつれて辛そうな世界が並んでいます。また、地獄の中でも犯した罪によって、さらに細かく分かれているんです。

家族や親しかった方には、できれば暮らしやすい世界で修行してもらいたいものですが、では、それはどのように決められるのでしょうか?

四十九日(しじゅうくにち)で行き先が決まる

人は亡くなった後、十王と言われる10人の裁判官によって裁かれ、進む世界が決められます。
その日程と裁判官はこのようになっています。

初七日  秦広王(不動明王)
二七日  初江王(釈迦如来)
三七日  宋帝王(文殊菩薩)
四七日  五官王(普賢菩薩)
五七日  閻魔王(地蔵菩薩)
六七日  変成王(弥勒菩薩)
四十九日  泰山王(薬師如来)
百ヵ日  平等王(観世音菩薩)
一周忌  都市王(勢至菩薩)
三回忌  五道転輪王(阿弥陀如来)

裁判官の名前、何人かは聞いたことがあるものも多いと思います。
そして日程の方ですが、「二十七日」と書いてあるのは27日目ではなく、「ふたなのか」=14日ということです。四十九日(しじゅうくにち)はよく耳にしますよね。
ここで「あ、法事の名前と同じだ!」とピンと来た方もいらっしゃると思います。

そう、この裁判に合わせて、故人がより良い世界に行けるようにと、遺族が集まり、お坊さんにお経をあげてもらっているんですね。

そして、六道のどこにいくか仮決定がくだるのが五七日(いつなのか)、決定が四十九日なんです。ですので49日は一つの区切りとして、重要視されています。(宗派によって違いはあるようです)

裁判の際に、この世から「あの人はいい人だったね~」「あの人にはお世話になりました」などと思いが届くと、

お前は悪いこともしたかもしれんんが、いいこともしていたようじゃな。
よし、一つ上の世界に行けるようにしてやろう。

なんて閻魔様が裁きをくだすなんてことがあるんじゃないかと、そういうことだと思います。

法事はサポーターによる応援?

裁判なので、試合とは違いますが、法事は故人のサポーターが集まって、あの世での活躍を応援する場と考えてみてはどうでしょう。

多くの人が集まって、故人の良い思い出を語り合う、そんな法事がよいと思います。

葬儀に笑顔は不謹慎かもしれませんが、お通夜やその後の法事では、笑顔で故人について語りあうというのは、ご遺族の方を励ますだけでなく、亡くなった方も喜び、そして裁判も有利に進むのではないでしょうか。

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